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六十余州名所図会 尾張 津嶋 天王祭り
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 9

尾張 津嶋 天王祭り

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ おわり つしま てんのうまつり

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Owari Province: Tenno Festival at Tsushima

尾張国の津島で行われる天王祭を描いた図です。提灯を半球形に飾った船が天王川にいくつも浮かび、見物の舟が行き交う中を、高い柱を立てて列をなして進んでいきます。揃物の中でも華やかな一枚です。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
天王川公園(津島)(愛知県)

作品について

画面の上半分に、提灯を丸くびっしりと積み上げた船が5艘、斜めに並んで川を渡っています。どの船も屋形の上に長い柱を立て、柱にも提灯が連なっています。手前には屋根付きの見物船や帆を張った小舟が浮かび、左下の岸には松の木が立っています。

川面は明るい青で、遠くの岸には緑の山並みと町の家並みが続きます。空は灰色に曇り、夕暮れの気配を感じさせます。祭りの船の桃色と川の青の取り合わせが華やかで、船を奥から手前へ大きくしていく並べ方が、行列の動きを生んでいます。

津島天王祭は、津島牛頭天王社(今の津島神社)の夏の祭りで、天王川に船を浮かべて神事を行いました。提灯を半球形に飾った船は巻藁船と呼ばれ、夜の宵祭で灯をともして川を渡ります。本図はその船を、灯をともす前の夕方の姿で描いたものと考えられます。

揃物には、安芸の厳島や出雲大社のように祭礼を描いた図がいくつかあり、本図もその一つです。名所の景色だけでなく、その土地ならではの行事を選んでいます。国立国会図書館と東京国立博物館の刷りも同じ構図です。

描かれた場所の今

かつての天王川は埋め立てられ、今はその一部が池として残る天王川公園になっています。祭りは毎年7月の第4土曜日と翌日に行われ、「尾張津島天王祭の車楽舟行事」は国の重要無形民俗文化財で、2016年にはユネスコ無形文化遺産にも登録されました。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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