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六十余州名所図会 三河 鳳来寺山巌
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 10

三河 鳳来寺山巌

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ みかわ ほうらいじ さんがん

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Mikawa Province: Horai Temple in the Mountains

三河国の鳳来寺山を、切り立った岩山と雲、滝、山肌を登る長い石段で描いた図です。雲の間に堂が見え隠れし、手前の谷道を参詣の人々が上っていきます。険しさを強めた岩山が、仙境のような霊場の雰囲気を伝えます。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
鳳来寺山(愛知県)

作品について

画面の下では、黄色と緑の岩の間を縫う谷道を人々が上り、右手には滝が流れ落ちています。中ほどの杉木立の中に赤い堂が建ち、その上は白い雲に覆われています。雲の上には険しい岩峰がそびえ、右の山肌には長い石段が頂近くまでジグザグに続いています。

岩肌の黄色や緑、山頂の濃い緑、雲に差す赤い色が、現実を離れた仙境のような雰囲気を作っています。雲を何段にも挟んで山の高さを強め、見る人の目を下の谷道から上の岩峰へと導く縦長の構図です。

鳳来寺は、利修仙人が開いたと伝わる山寺です。徳川家康の母がこの寺に祈って家康を授かったという言い伝えから、江戸時代には幕府の厚い保護を受け、慶安年間には東照宮も建てられました。山中には夜に「仏法僧」と鳴く鳥がすむことでも知られます。

揃物では三河国に、海辺ではなく山の霊場を選んでいます。岩山の形は誇張が強く、広重が山の険しさを印象づけようとしたものと考えられます。国立国会図書館と東京国立博物館の刷りも同じ構図です。

描かれた場所の今

鳳来寺山は国の名勝と天然記念物に指定され、ふもとから本堂まで1425段の石段が続きます。参道には樹齢800年とされる傘杉がそびえ、慶安4年(1651年)建立の仁王門(重要文化財)や鳳来山東照宮も残り、秋には紅葉が山を彩ります。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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