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六十余州名所図会 能登 滝之浦
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 33

能登 滝之浦

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ のと たきのうら

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Noto Province: Bay of Waterfalls

能登国の滝之浦を、海に突き出た断崖と洞門、桜の咲く崖を落ちる滝で描いた図です。岩に開いた大きな穴の下に青い海が入り込み、春の花と荒々しい岩の対比が目を引きます。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
巌門(能登金剛)(石川県)

作品について

画面の左寄りに、黄土色の大きな岩が海へ突き出し、その下には洞門が口を開けて海水が入り込んでいます。岩の上は緑に覆われ、松が並んで立っています。右の斜面には桜が点々と咲き、崖の端から一筋の滝が海へ落ち、その下には小さな鳥居が見えます。岩の左には松の生えた小さな岬もあり、洞門の奥行きを引き立てています。

空と海は藍から水色へとぼかされ、岩の黄土色と斜面の緑、桜の淡い桃色が明るく映えます。手前の暗い岩の影が洞窟の深さを感じさせ、画面全体に春の海辺の光が満ちています。

滝之浦は、今の志賀町の能登金剛にある巌門のあたりの古い地名とされます。巌門は波の浸食でできた岩の洞門で、その近くに落ちる不動滝が、本図では大きく描かれていると考えられます。

外海に面した能登半島の西岸は、岩と洞窟の多い荒々しい海岸です。広重はその奇景に桜と滝を添えて、春の名所として仕立てています。国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。

描かれた場所の今

巌門は石川県羽咋郡志賀町にあり、能登半島国定公園の能登金剛を代表する景勝地です。岬の岩に幅約6m、高さ約15mの洞門が開き、遊歩道でくぐり抜けられます。近くには鷹の巣岩や不動滝もあり、海から断崖を眺める遊覧船も運航されてきました。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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