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冨嶽三十六景 ・ 42

相州仲原

ふがくさんじゅうろっけい そうしゅうなかはら

Thirty-six Views of Mount Fuji: Nakahara in Sagami Province

小川に架かる板橋とその先の道を、行商人や子を背負った女性、旅の一行が行き交います。遠くの富士の手前には大山がそびえ、橋のたもとでは一人の男が黙々と網で川をさらっています。

制作年
天保元〜4年頃(1830〜33年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
冨嶽三十六景(全46図)
描かれた場所
中原(神奈川県)
遠くに見える場所
富士山

作品について

画面の左手前、川の中にかがみ込み、網をすくう男がいます。そばを行き交う人々には目もくれず、仕事に打ち込む姿が往来のにぎわいと対照的です。板橋の上には、頭に桶をのせて背に赤子を負った女性と、天秤棒で箱を担ぐ行商人が歩いています。

道ばたには文字を刻んだ石碑が立ち、その脇を笠をかぶった旅人が進みます。右奥には、背に箱を負って杖を持つ人々の姿も見えます。富士の手前の緑の山は大山で、当時は大山の寺社に参る大山詣でが庶民の間で盛んでした。田の上には縄が張りわたされ、小さな板のようなものがいくつも下がっています。

仲原(中原)は今の神奈川県平塚市中原です。広い平野の先で富士がゆったりと裾を引き、左上の雲は藍で縁取られた独特の形をしています。36図の後に追加された10図の一つで、線が墨で摺られています。富士の左の稜線は細い一本の線で長く引かれ、画面の左端近くまで伸びています。右下には茅葺きの屋根の一部がのぞきます。

描かれた場所の今

中原には、徳川家康が鷹狩りの宿所とした中原御殿がありました。平塚市によれば、跡地に建つ中原小学校の校庭には御殿の石碑があり、学校のある「御殿」という町名にもその名残がうかがえます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

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