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六十余州名所図会 加賀 金沢八勝之内 蓮湖之漁火
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六十余州名所図会 ・ 32

加賀 金沢八勝之内 蓮湖之漁火

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ かが かなざわはっしょうのうち れんこのいさりび

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Kaga Province: Fishing Fires on Lake Renko, One of the Eight Views of Kanazawa

金沢八勝の一つ「蓮湖の漁火」として、加賀国の河北潟の夕暮れの漁を描いた図です。広い潟に小舟が点々と浮かび、手前には橋で結ばれた集落、奥には暮れなずむ山が横たわっています。

制作年
安政2年(1855年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
河北潟(蓮湖)(石川県)

作品について

画面の下には松の茂る中州と、木の橋で結ばれたわら屋根の家々があり、橋の上を人が行き来しています。中ほどの潟には小舟が数多く浮かび、漁の火を灯しています。奥には緑の丘陵が湖に張り出し、その向こうに茶色い山がそびえます。

空は灰色に沈み、山の端だけが赤く染まって、日が暮れていく時刻を思わせます。水面の淡い青と濃い藍の帯が潟の広がりを見せ、小さな舟を点のように散らすことで、静かな漁の情景を伝えています。

蓮湖は河北潟の別名で、金沢の城下の北に広がる大きな潟でした。題の「金沢八勝」は、中国の瀟湘八景にならって金沢周辺の景色を八つ選んだものと考えられ、「漁火」はその代表的な画題の一つです。

この図は、嘉永6年に出た多くの図より遅い安政2年(1855年)の刊行です。国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。夜の漁を描きながら、空にはまだ夕暮れの明るさを残し、景色の広がりを見せることを優先しています。広重は湖の漁火を、静かな水辺の情景としてまとめています。

描かれた場所の今

河北潟は石川県金沢市・かほく市・内灘町・津幡町にまたがり、1963年度からの国営干拓事業で、面積の約3分の2が農地に変わりました。残った湖面は野鳥の飛来地として知られ、干拓地では酪農や野菜づくりが営まれています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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