六十余州名所図会 ・ 34
越中 冨山 船橋
ろくじゅうよしゅうめいしょずえ えっちゅう とやま ふなはし
Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Etchu Province: Pontoon Bridge at Toyama
作品に ついて
画面の左下から右下へ、小舟を何十艘も並べて板を渡した舟橋が、大きな弧を描いて川を横切っています。右下の岸には松の木と茶屋の屋根があり、旅人たちが橋のたもとに集まっています。川の中ほどには緑の中州が延び、対岸には松並木と家並みが続きます。
広い川面は淡い水色と藍の帯で表され、舟橋の茶色い弧が画面を大きく横切ります。奥には緑の山が重なり、その向こうに雪をいただいた白い山がのぞきます。空の黄色いぼかしが、穏やかな日の光を感じさせます。
神通川の舟橋は富山城下の北に架けられ、北陸道の旅人が渡る名物でした。戦国時代の末に前田家が架けさせたのが始まりといわれ、数十艘の舟を綱でつないだ珍しい橋として、旅人の印象に残る越中の名所でした。
遠くの雪山は、立山の連なりを思わせるものと考えられます。国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。手前の旅人と茶屋は、橋のたもとが人の集まる場所だったことを伝えています。舟橋の大きな弧は、この揃物の中でも特に目を引く造形の一つです。
描かれた 場所の 今
神通川は明治時代の改修で流れが付け替えられ、舟橋のあった旧河道は今の松川になりました。松川沿いには舟橋の両岸にあった常夜灯が残り、富山城址公園とともに散策の場になっています。松川では遊覧船も運航されています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-227
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1965.978
出典・参考
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