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名所江戸百景 大伝馬町こふく店
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名所江戸百景 ・ 74

大伝馬町こふく店

めいしょえどひゃっけい おおでんまちょうごふくだな

One Hundred Famous Views of Edo: Silk-goods Lane, Odenma-cho

大伝馬町の大きな呉服店、大丸屋の前を、祝いの飾りを掲げた一行が通る図です。紺と赤の暖簾に染め抜いた「大」の字が並び、揃いの羽織の男たちが晴れやかな様子で歩いています。

制作年
安政5年(1858)7月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
大伝馬町(東京都)

作品について

左手に、大丸屋の長い店構えが奥へ続いています。軒の看板には「呉服太物類」とあり、紺と赤の暖簾には丸に「大」の印が大きく染め抜かれています。通りの中央を、扇や幣束を付けた飾りを高く掲げた男たちが進み、後ろにも同じような一行が続きます。

暖簾の強い紺と朱、男たちの羽織の紫や緑が、灰色の地面と淡い空の間で鮮やかに映えます。店の屋根の線を奥へ収束させて、通りの長さと店の大きさを強調しています。

大伝馬町は木綿や呉服を扱う問屋が集まる町で、大丸屋はその代表でした。行列は、安政の大地震のあとに建て直した店の棟上げを祝うものとされ、鳶の頭たちが祝いの品を運んでいると考えられます。復興する江戸の様子を伝える一枚です。

大きな店の前を祝いの一行が進むにぎやかな場面は、名所の景色を中心にした揃物の中では、町の出来事を描いた珍しい図といえます。暖簾の印を大きく見せる工夫には、店の宣伝の意味もあったと考えられます。

描かれた場所の今

大伝馬町は今の中央区日本橋大伝馬町で、繊維問屋の町として今もその名残があります。大丸は明治末に東京の店を閉じましたが、戦後に東京駅八重洲口へ出店して戻りました。通りにはビルが並び、江戸の大店の構えは残っていません。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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