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名所江戸百景 虎の門外あふひ坂
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名所江戸百景 ・ 113

虎の門外あふひ坂

めいしょえどひゃっけい とらのもんそとあおいざか

One Hundred Famous Views of Edo: Aoi Slope, Outside Tora Gate

寒い冬の夜、虎ノ門の外の葵坂を、金毘羅へ寒参りする若者たちが行く一図です。溜池から堀へ落ちる堰の水と、三日月の空、二匹の犬が凍えるような冬の夜の情景をつくっています。

制作年
安政4年(1857)11月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
虎ノ門(東京都)

作品について

手前を、裸に褌姿で提灯を手にした二人の若者が坂を上ってきます。左手の坂道には人々や屋台があり、地面には白い犬が二匹います。右手の石垣の下では、溜池の水が堰を越えて滝のように堀へ落ち、その上には屋敷の木立が見えます。空には三日月と雁が描かれます。

暗い夜空と黒い坂道、堰の水の青白さが冷えた夜を伝えます。手前の若者たちの肌の色と提灯の赤が、冷たい色調の中に温かな動きを添えています。坂の傾きと堰の水平な線の対比が、画面に動きを与えています。

虎ノ門の外は溜池の水が外堀へ落ちる所で、その脇の坂が葵坂でした。近くの讃岐丸亀藩の屋敷には金毘羅が祀られ、毎月10日には町の人の参詣が許されたとされます。寒中に裸で参る職人の弟子たちの姿は、願掛けの風習を伝えています。

冬の部の図で、月の出る夜景を描いた図の一つです。坂を行き交う人々や屋台の明かりなど、江戸の冬の夜の暮らしが細やかに描き込まれています。

描かれた場所の今

虎ノ門は1873年に取り壊され、外堀も溜池も埋め立てられて、今は地名と地下鉄の駅名に残ります。丸亀藩の屋敷にあった金毘羅は虎ノ門金刀比羅宮として今もあり、高層ビルのそばに社殿が建っています。周辺は再開発が続いています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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