名画のふるさと名画と画家を地域から探す
六十余州名所図会 美濃 養老ノ滝
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 23

美濃 養老ノ滝

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ みの ようろうのたき

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Mino Province: Yoro Waterfall

美濃国の養老の滝を、画面いっぱいに落ちる一筋の水として描いた図です。左右から迫る岩壁の間を、濃い藍から淡い青へぼかした滝が真っすぐに下り、縦長の画面の高さを生かしています。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
養老の滝(岐阜県)

作品について

画面の中央やや右を、太い滝が上から下まで貫いています。左には松を載せた険しい岩壁がそびえ、崖の縁には色づいた木々がのぞきます。右の岩肌にも松がしがみつくように生え、滝壺は画面の外に隠れています。

滝は縁を濃い藍、中ほどを明るい青にぼかして摺られ、水の厚みと勢いを感じさせます。灰色と茶色の岩に、空の藍と淡い茜色がわずかにのぞくだけで、色数を抑えた画面が水の青を際立たせています。岩肌に点々と置かれた赤茶色は、色づき始めた木々を思わせ、季節が秋であることをうかがわせます。

養老の滝は、親孝行の息子が汲んだ水が酒に変わったという養老伝説で知られ、元正天皇がこの地に行幸して年号を養老と改めたと伝わります。江戸時代にも美濃を代表する名所として親しまれました。

葛飾北斎も「諸国瀧廻り」で同じ滝を描いていますが、広重は滝壺も人も入れず、縦に長い水の帯だけで高さを見せています。国立国会図書館の刷りは同じ構図で、岩を緑、木々を赤で鮮やかに摺り分けています。

描かれた場所の今

養老の滝は岐阜県養老町の養老公園の奥にあり、落差約32m、幅約4mの滝で、日本の滝百選に選ばれています。近くには孝子伝説ゆかりの菊水泉が湧き、滝とともに名水百選にも選ばれています。秋には周りの山が紅葉に彩られます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

姉妹サイト

姉妹サイトで、同じ土地の別の魅力も訪ねてみませんか。