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名所江戸百景 小梅堤
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名所江戸百景 ・ 104

小梅堤

めいしょえどひゃっけい こうめづつみ

One Hundred Famous Views of Edo: Koume Embankment

向島の小梅村を流れる用水と、それに沿った土手道を、冬枯れの木越しに描いた一図です。曲がりながら奥へ続く水路と、のどかな村の家並みを、穏やかな色合いでまとめています。

制作年
安政4年(1857)2月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
小梅(東京都)

作品について

手前に葉を落とした細い木が二本立ち、その下を水路が奥へ曲がりながら流れます。右手の土手道には連れ立って歩く人や子ども、犬の姿があり、手前には木の橋が架かります。水路の向こうには田と農家、木立が広がり、空を雁の列が渡ります。

枯れ木の灰色と、水路の淡い水色、土手の若草色が穏やかに調和しています。画面の手前と奥に橋を一つずつ置き、水路の曲線で視線を奥へ導く構図です。

小梅村は隅田川の東、今の向島・押上のあたりに広がった農村で、江戸の人々が田園の風情を楽しみに訪れる郊外でした。水路は四ツ木通用水(曳舟川)で、舟を綱で引いて人を運んだことから曳舟の名が生まれたとされます。

冬の部の図ですが、柔らかな色づかいから、春を待つ郊外の静けさが感じられます。同じ用水は春の部の「四ツ木通用水引ふね」にも描かれています。派手な名所ではなく、江戸の人々が散策を楽しんだ身近な郊外の道を描いた点に、この揃物の幅の広さが表れています。

描かれた場所の今

曳舟川は昭和の半ばまでに埋め立てられ、今は「曳舟川通り」という道路になっています。小梅の地名も町名からは消えましたが、近くに東京スカイツリーの建つ墨田区で、小学校などの名に残っています。東京スカイツリーの足もとにあたる地域です。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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