名所江戸百景 ・ 104
小梅堤
めいしょえどひゃっけい こうめづつみ
One Hundred Famous Views of Edo: Koume Embankment
作品に ついて
手前に葉を落とした細い木が二本立ち、その下を水路が奥へ曲がりながら流れます。右手の土手道には連れ立って歩く人や子ども、犬の姿があり、手前には木の橋が架かります。水路の向こうには田と農家、木立が広がり、空を雁の列が渡ります。
枯れ木の灰色と、水路の淡い水色、土手の若草色が穏やかに調和しています。画面の手前と奥に橋を一つずつ置き、水路の曲線で視線を奥へ導く構図です。
小梅村は隅田川の東、今の向島・押上のあたりに広がった農村で、江戸の人々が田園の風情を楽しみに訪れる郊外でした。水路は四ツ木通用水(曳舟川)で、舟を綱で引いて人を運んだことから曳舟の名が生まれたとされます。
冬の部の図ですが、柔らかな色づかいから、春を待つ郊外の静けさが感じられます。同じ用水は春の部の「四ツ木通用水引ふね」にも描かれています。派手な名所ではなく、江戸の人々が散策を楽しんだ身近な郊外の道を描いた点に、この揃物の幅の広さが表れています。
描かれた 場所の 今
曳舟川は昭和の半ばまでに埋め立てられ、今は「曳舟川通り」という道路になっています。小梅の地名も町名からは消えましたが、近くに東京スカイツリーの建つ墨田区で、小学校などの名に残っています。東京スカイツリーの足もとにあたる地域です。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-423
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1493
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Koume Embankment (Koumezutsumi), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 小梅堤(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 小梅堤(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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