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六十余州名所図会 近江 琵琶湖 石山寺
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 22

近江 琵琶湖 石山寺

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ おうみ びわこ いしやまでら

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Omi Province: Lake Biwa and Ishiyama Temple

近江国の石山寺のあたりから、満月の夜の瀬田川と琵琶湖を見渡した図です。月のそばを雁が渡り、川に架かる長い橋と湖の向こうには、富士のような形の山がそびえています。近江八景の「石山秋月」を思わせる景色です。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
琵琶湖(滋賀県)、石山寺(滋賀県)、瀬田の唐橋(滋賀県)
遠くに見える場所
三上山

作品について

画面の左には木々の茂る崖がそびえ、そのふもとの岸辺に瓦屋根の家並みが並んでいます。岸には舟が何艘もつながれ、川面にも小舟や帆船が浮かびます。中ほどでは川に長い橋が架かり、橋の途中には木の茂る小さな島があります。

青い空には満月が浮かび、そのそばを雁の群れが斜めに飛んでいきます。川の先は湖へと開け、右奥には三角形の山がそびえます。全体を青と灰色の静かな色でまとめ、月明かりの夜を表しています。雁と月の取り合わせは、秋の夜を表す決まった画題でもあります。

石山寺は瀬田川のほとりの古い寺で、紫式部がここで『源氏物語』を書き始めたという言い伝えがあります。「石山秋月」は近江八景の一つで、月見の名所として知られました。橋は東海道が通る瀬田の唐橋、右奥の山は近江富士と呼ばれる三上山と考えられます。

題に琵琶湖と石山寺を掲げながら、寺の建物ははっきり描かず、月と雁、唐橋で近江八景の情趣をまとめています。国立国会図書館と東京国立博物館の刷りも同じ構図です。

描かれた場所の今

石山寺は滋賀県大津市にあり、本堂と、建久5年(1194年)建立の多宝塔はともに国宝です。本堂には紫式部ゆかりの「源氏の間」があり、秋には月見の催しが開かれます。瀬田の唐橋は1979年に今の橋に架け替えられました。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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