名所江戸百景 ・ 80
金杉橋芝浦
めいしょえどひゃっけい かなすぎばししばうら
One Hundred Famous Views of Edo: Kanasugi Bridge at Shibaura
作品に ついて
画面の手前は、講の一行が掲げる幟や傘で埋まっています。赤い吹き流しには題目が書かれ、上には「講中」と記した小旗が何枚も揺れています。その向こうに、柳の茂る岸と金杉川の河口、帆を張った船が浮かぶ芝浦の海が広がります。
赤と白の旗や吹き流しを手前に大きく重ね、奥の青い海と対比させています。人物はほとんど描かず、持ち物だけで行列のにぎわいを伝える大胆な構図です。
一行は、10月の日蓮の命日に行われる池上本門寺のお会式へ向かう人々とされます。金杉橋は東海道が金杉川(古川)を渡る橋で、芝浦は江戸湾に面した漁師町と景勝地でした。金杉橋のあたりは、江戸の南の入口として旅人や荷車が絶えず行き交う場所でした。
行列の人物を描かずに、旗や傘だけで大勢の人の熱気を伝えているのが特徴です。手前の物で景色を区切る工夫は「鉄炮洲稲荷橋湊神社」などと共通しており、晩年の広重が好んだ構図でした。
描かれた 場所の 今
金杉橋は今も港区の古川(金杉川)にかかり、上には首都高速道路が通っています。橋のたもとには屋形船や釣り船が並びます。芝浦の海は埋め立てられ、運河とビルの町に変わりました。池上本門寺のお会式は今も10月に盛大に行われています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-399
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1498
- ブルックリン美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
ニューヨーク 作品番号 30.1478.80
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Kanasugi Bridge at Shibaura (Kanasugibashi Shibaura)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Brooklyn Museum: Kanasugi Bridge and Shibaura, No. 80 from One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 金杉橋芝浦(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 金杉橋芝浦(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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