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名所江戸百景 吾妻橋金龍山遠望
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 39

吾妻橋金龍山遠望

めいしょえどひゃっけい あづまばしきんりゅうざんえんぼう

One Hundred Famous Views of Edo: Distant View of Azuma Bridge and Kinryuzan Temple

隅田川に浮かぶ屋根船の上から、吾妻橋と金龍山浅草寺の五重塔を遠くに望んだ図です。船の屋根と船べりを画面いっぱいに切り取り、舞い散る桜の花びらと富士山を添えた、春の舟遊びの一場面です。

制作年
安政4年(1857)8月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
吾妻橋(東京都)、浅草寺(東京都)、隅田川(東京都)
遠くに見える場所
富士山

作品について

手前の画面いっぱいに、屋根船の船べりと柱、すだれを巻き上げた屋根が描かれています。左端には船に乗る女性の着物の袖と簪がわずかにのぞきます。船の向こうには隅田川が広がり、左に吾妻橋、その奥に富士山、右手に浅草寺の五重塔と本堂の屋根が見えます。空から川面まで、桜の花びらが舞っています。

船を大きく手前に置いて人物をほとんど隠し、その向こうの名所を小さく見せる大胆な構図です。白木の船の淡い色と川の濃い藍がくっきり分かれ、散る花びらが画面全体に春の気配を広げています。

吾妻橋は安永3年(1774)に架けられた隅田川の橋で、浅草と向島を結びました。金龍山は浅草寺の山号です。屋根船を仕立てて川から花を眺める舟遊びは、江戸の人々にとって春の大きな楽しみでした。

春の部の一図です。人物の顔を見せず、着物の端だけで舟遊びの華やかさを想像させる趣向は、この揃物の機知に富んだ表現の一つとされます。

描かれた場所の今

吾妻橋は今も隅田川に架かり、現在の赤い橋は1931年に完成しました。橋のたもとからは浅草寺の雷門まで歩いてすぐで、対岸には東京スカイツリーやアサヒビールの社屋がそびえ、水上バスの発着場もあります。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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