名所江戸百景 ・ 49
王子 不動之滝
めいしょえどひゃっけい おうじふどうのたき
One Hundred Famous Views of Edo: Fudo Falls at Oji
作品に ついて
画面の中央を、藍色の滝が上から下までまっすぐに貫きます。上には注連縄が張られ、紙垂が下がっています。滝つぼでは男がひとり水に打たれ、手前の河原では二人連れの女が見上げ、右には床几を並べた茶店の男が客を迎えています。
滝を挟む岩肌は灰色の線で荒々しく刻まれ、左右の木立と背景は明るい緑で塗られています。縦長の画面をそのまま滝の高さに使い、手前の尖った岩を黄土色でぼかして奥行きを出した、思い切った構図です。滝の白い水しぶきは、紙の地を摺り残して表されています。
王子の辺りは石神井川の流れが台地を削る所で、江戸の人々は王子稲荷や飛鳥山に詣でるついでに滝をめぐりました。不動の滝は近くの正受院の不動尊にちなむ名で、夏には滝に打たれて涼を取る人でにぎわったとされます。滝の水に打たれる修行は、暑気払いの楽しみでもありました。
夏の部に入る1図で、王子からはほかに「王子滝の川」や大晦日の狐火の図も選ばれています。滝だけを大きく描く構図は揃物の中でも珍しく、縦長の画面を生かした例としてよく挙げられます。
描かれた 場所の 今
不動の滝は今は残っておらず、あった辺りの石神井川はコンクリートの護岸になっています。王子七滝で今も見られるのは名主の滝公園の名主の滝だけで、こちらも地下水をくみ上げて落とす人工の滝です。北区は跡地を史跡として扱っています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-365
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1469
出典・参考
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