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名所江戸百景 王子不動之滝
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 49

王子不動之滝

めいしょえどひゃっけい おうじふどうのたき

One Hundred Famous Views of Edo: Fudo Falls at Oji

王子七滝のひとつ、不動の滝を正面から描いた図です。切り立った岩壁を一筋の滝がまっすぐ落ち、滝つぼで打たれる人と、それを見物する女たちが小さく添えられています。夏の涼を求めて人々が集った、王子の行楽の一場面です。

制作年
安政4年(1857)9月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
王子(東京都)

作品について

画面の中央を、藍色の滝が上から下までまっすぐに貫きます。上には注連縄が張られ、紙垂が下がっています。滝つぼでは男がひとり水に打たれ、手前の河原では二人連れの女が見上げ、右には床几を並べた茶店の男が客を迎えています。

滝を挟む岩肌は灰色の線で荒々しく刻まれ、左右の木立と背景は明るい緑で塗られています。縦長の画面をそのまま滝の高さに使い、手前の尖った岩を黄土色でぼかして奥行きを出した、思い切った構図です。滝の白い水しぶきは、紙の地を摺り残して表されています。

王子の辺りは石神井川の流れが台地を削る所で、江戸の人々は王子稲荷や飛鳥山に詣でるついでに滝をめぐりました。不動の滝は近くの正受院の不動尊にちなむ名で、夏には滝に打たれて涼を取る人でにぎわったとされます。滝の水に打たれる修行は、暑気払いの楽しみでもありました。

夏の部に入る1図で、王子からはほかに「王子滝の川」や大晦日の狐火の図も選ばれています。滝だけを大きく描く構図は揃物の中でも珍しく、縦長の画面を生かした例としてよく挙げられます。

描かれた場所の今

不動の滝は今は残っておらず、あった辺りの石神井川はコンクリートの護岸になっています。王子七滝で今も見られるのは名主の滝公園の名主の滝だけで、こちらも地下水をくみ上げて落とす人工の滝です。北区は跡地を史跡として扱っています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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