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六十余州名所図会 遠江 浜名之湖 堀江舘山寺 引佐之細江
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六十余州名所図会 ・ 11

遠江 浜名之湖 堀江舘山寺 引佐之細江

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ とおとうみ はまなのうみ ほりえかんざんじ いなさのほそえ

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Totomi Province: Kanzan Temple at Horie on Lake Hamana and the Inasa Inlet

遠江国の浜名湖を、舘山寺のある岬の高台から見渡した図です。湖岸の砂浜と松、湖面を行く舟、奥へ細く延びる引佐細江と白い崖の連なりを、深い青の湖で結んでいます。題に三つの名所を並べた欲張りな一枚です。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
浜名湖(静岡県)、舘山寺(静岡県)、引佐細江(静岡県)

作品について

左上の緑の丘の上には岩と堂が見え、そのふもとに瓦屋根の家並みと松林が広がります。ここが舘山寺のある堀江のあたりです。手前には白い波打ち際の砂浜が大きく弧を描き、浜には舟が引き上げられ、人々が歩いています。

画面の中央を、濃い藍の湖面がうねるように奥へ延びていきます。中ほどの水面には松の生えた小島が浮かび、奥には白い崖を見せる岸と灰色の山並みが重なります。湖の中ほどを濃くした摺りが、水の深さと広さを感じさせます。

引佐細江は浜名湖の北東に細長く入り込んだ入江で、『万葉集』にも詠まれた歌枕です。舘山寺は弘法大師が開いたと伝わる寺で、湖に突き出た岬の上にあります。湖の南の今切の渡しは東海道の難所でもあり、浜名湖は旅人になじみの深い景色でした。

題に三つの地名を並べ、湖の名所を一つの画面にまとめた図です。岬の寺から湖の奥の入江までを、湖面のうねりでつないでいるのが工夫といえます。国立国会図書館と東京国立博物館の刷りも同じ構図です。

描かれた場所の今

舘山寺は明治の初めに一度廃寺となった後に再興され、今も岬の上に建っています。周りは昭和33年(1958年)に湧いた舘山寺温泉の温泉街となり、遊覧船やロープウェイから浜名湖と引佐細江の眺めを楽しめます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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