東海道五拾三次之内 ・ 1
日本橋 朝之景
とうかいどうごじゅうさんつぎのうち にほんばし あさのけい
The Fifty-three Stations of the Tokaido: Morning Scene at Nihonbashi Bridge
作品に ついて
画面の左右に黒い木戸が立ち、その間から日本橋を正面に見通しています。橋の上では、毛槍(先に羽根飾りをつけた槍)を立てた大名行列の先頭が、箱を担いだ供を先にこちらへ下りてきます。空は下が朝焼けの赤、上が藍色で、夜明けの出立だとわかります。
手前には天秤棒で桶やかごを担いだ魚売りや野菜売りが行き交い、右端では犬が様子をうかがっています。かつて橋のたもとには魚河岸があり、朝の商いと大名の旅立ちが同じ画面に重なります。木戸の縦の線と毛槍の縦の線、橋板の横の線が組み合わさり、画面を引き締めています。
保永堂版「東海道五拾三次之内」は、この日本橋に始まり、京の三条大橋で終わる全55図です。1枚目にあたる本図は、これから始まる長い道のりの起点として、江戸の朝のにぎわいと緊張感を一度に見せています。
題に「朝之景」とあるように、保永堂版には時刻や天候を題に添えた図が多くあります。本図の朝焼けは、続く品川の「日之出」へとつながり、揃物を順にめくると夜明けから旅が進んでいく流れが感じられます。
描かれた 場所の 今
今の日本橋は1911年に完成した石造の二連アーチ橋で、1999年に国の重要文化財に指定されました。橋の北西の橋詰には東京市道路元標が残ります。上を通る首都高速道路は地下化の工事が進められ、高架の撤去が予定されています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-1
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1925.3498
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Nihon Bridge: Morning Scene (Nihonbashi, asa no kei)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- ColBase(東京国立博物館): A-12499-1(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 東京富士美術館 収蔵品: 東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 東海道五拾三次 日本橋・朝之景(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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