六十余州名所図会 ・ 26
上野 榛名山雪中
ろくじゅうよしゅうめいしょずえ こうずけ はるなさん せっちゅう
Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Kozuke Province: Mount Haruna in Snow
作品に ついて
画面の中央に、雪をかぶった奇岩の間に建つ朱色の門のような建物があり、右手には長い屋根の社殿が続きます。その手前の深い谷には朱塗りの橋が架かり、人影が渡っています。下の谷では、雪をのせた岩の間を藍色の川が流れ落ちています。
背景の山は輪郭線をほとんど使わず、灰色の空を摺り残して白い雪山を浮かび上がらせています。杉木立や岩は雪で丸みを帯び、空には白い点で降る雪が表されます。白と灰色の中に朱と藍だけを置いた、色を絞った画面です。
榛名山は上毛三山の一つで、山中の榛名神社は雨乞いや農耕の神として関東一円の信仰を集め、江戸時代には各地で榛名講が組まれて多くの人が参詣しました。巨岩に寄り添って社殿が建つ姿で知られ、本図もこの神社を描いたものとされます。
この揃物では数少ない雪景色の一つで、白い山と朱の社殿の対比が印象に残ります。国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。人の姿はごく小さく、雪に閉ざされた山中の静けさが画面の主役になっています。
描かれた 場所の 今
榛名神社は群馬県高崎市榛名山町にあり、本社・幣殿・拝殿や双龍門などが2005年に国の重要文化財に指定されました。本殿は御姿岩と呼ばれる巨岩に接して建っています。杉の大木と奇岩の続く参道を歩いて参拝でき、冬には雪の社殿も見られます。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-219
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1965.972
出典・参考
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