冨嶽三十六景 ・ 31
江都駿河町三井見世略図
ふがくさんじゅうろっけい えどするがちょうみついみせりゃくず
Thirty-six Views of Mount Fuji: Mitsui Shop at Surugachō in Edo
作品に ついて
右手の大きな屋根の上で、屋根職人たちが仕事をしています。棟の近くの男が下の仲間へ何かを放り、それを受け取ろうと両手を伸ばす男がいます。軒には梯子が掛けられ、空には凧が二つ揚がっています。地上から見上げたような構図で、屋根の斜面と空の広がりが強調されています。
富士は左右の屋根の谷間、遠くの町並みの向こうに雪の姿を見せます。手前の看板には「現金」「呉服物」などの文字が読め、ここが呉服を商う大店であることがわかります。東京富士美術館によれば、看板の「現金、掛け値無し」は、すべての品に定価をつけて現金で売る商いを示しています。富士の山肌には雪の解けたまだらな模様が見え、手前には緑の木立が広がっています。
駿河町は日本橋の北、今の中央区日本橋室町にあたる町で、越後屋三井呉服店がありました。今の三越の前身です。高い屋根の上の人々の動きと、凧の糸が描く細い線が、広い空の中にのびやかな動きをつくっています。
描かれた 場所の 今
越後屋の流れをくむ三越日本橋本店は、今も日本橋室町一丁目にあります。昭和10年(1935)に増改築された本館は、平成28年(2016)に国の重要文化財に指定されました。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
- 江戸東京博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・墨田区 作品番号 92202763
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
出典・参考
- ColBase 東京国立博物館 冨嶽三十六景(12枚)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 山梨県立博物館「博物館資料のなかの『富士山』 葛飾北斎 冨嶽三十六景」(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 江戸東京博物館デジタルアーカイブス 冨嶽三十六景 江都駿河町三井見世略図(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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