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六十余州名所図会 甲斐 さるはし
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 13

甲斐 さるはし

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ かい さるはし

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Kai Province: Monkey Bridge

甲斐国の猿橋を、谷底の川から見上げた図です。両岸の切り立った崖の上に木の橋が架かり、紅葉した木々が枝を広げ、崖の間からは遠くの山と村がのぞいています。日本三奇橋の一つに数えられた橋の高さが際立ちます。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
猿橋(山梨県)

作品について

画面の下では、青い川が白い渦を巻きながら手前へ流れています。両側には黄色と緑の岩壁がほぼ垂直にそびえ、右の崖の下には洞穴が口を開けています。崖の上、画面の上の方に橋が架かり、欄干の間に人の姿が小さく見えます。

橋の周りには赤く色づいた木々が枝を張り、崖の緑と鮮やかに対比しています。左の崖の切れ目からは、夕暮れの空と灰色の山、木々に囲まれた村が見えます。谷底に視点を置いて橋を高く見上げる構図が、谷の深さを強く印象づけます。

猿橋は桂川の峡谷に架かる橋で、橋脚を立てずに両岸から木を何段も突き出して支える、刎橋という珍しい造りで知られます。甲州街道の名所として多くの旅人が渡り、日本三奇橋の一つに数えられました。

広重は天保12年(1841年)に甲州へ旅し、猿橋を写生しています。月夜の猿橋を描いた「甲陽猿橋之図」もよく知られ、本図では秋の景色を谷底から見上げる別の視点を選んでいます。国立国会図書館と東京国立博物館の刷りも同じ構図です。

描かれた場所の今

猿橋は国の名勝に指定され、山梨県大月市に今も架かっています。今の橋は1984年に江戸時代の姿を参考に架け替えられたもので、長さは約31メートルです。刎木を重ねた独特の造りを、橋の下の遊歩道から見上げることができます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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