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六十余州名所図会 伊豆 修禅寺 湯治場
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 14

伊豆 修禅寺 湯治場

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ いず しゅぜんじ とうじば

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Izu Province: Hot Springs of the Shuzen Temple

伊豆国の修禅寺の湯治場を、川沿いの温泉町として描いた図です。滝のように落ちる流れと木の橋、川の中の湯、両岸の宿の屋根並みの向こうに、緑の山が重なっています。温泉町の賑わいが伝わります。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
修善寺温泉(静岡県)

作品について

画面の下では、川が岩棚から幾筋もの滝となって落ち、白い飛沫を上げています。その上流には木の橋が架かり、さらに奥の川の中ほどには、石燈籠の立つ岩場と小さな滝が見えます。両岸には二階建ての宿が軒を連ね、右手前には大きな松が枝を広げています。

宿の黄色い屋根と川の青、山の緑がすっきりと調和し、上端の空は濃い藍でぼかされています。川をさかのぼるように視線を奥へ導く構図で、谷あいに温泉町が細長く延びる様子がよく分かります。

修禅寺は弘法大師が開いたと伝わる寺で、温泉町の名もこの寺に由来します。川の中の湯は、弘法大師が独鈷で岩を打って湯を湧かせたという「独鈷の湯」と考えられます。鎌倉時代には源頼家がこの地に幽閉されて没し、江戸時代には湯治の地として知られていました。

揃物の伊豆国には、海辺の名所ではなく山あいの湯治場が選ばれています。川の流れと宿の並びを細かく描き込み、湯治客で賑わう温泉町の暮らしぶりを伝えています。国立国会図書館と東京国立博物館の刷りも同じ構図です。

描かれた場所の今

修善寺温泉は静岡県伊豆市にあり、桂川沿いに旅館が並ぶ温泉街です。川の中の独鈷の湯は温泉街の象徴として残り、近くには修禅寺や竹林の小径があります。寺の名は「修禅寺」、地名と温泉の名は今は「修善寺」と書きます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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