名画のふるさと名画と画家を地域から探す
江戸百景餘興 鉄炮洲築地門跡
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 78

江戸百景餘興 鉄炮洲築地門跡

えどひゃっけいよきょう てっぽうずつきじもんぜき

One Hundred Famous Views of Edo: Teppozu and Tsukiji Honganji Temple

鉄砲洲の沖から、築地本願寺の大きな屋根を望む図です。手前に白い帆の先が大きくのぞき、海では漁をする小舟や帆船が行き交い、雁の群れが夕方の空を渡っていきます。

制作年
安政5年(1858)7月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
鉄砲洲(東京都)、築地本願寺(築地門跡)(東京都)

作品について

画面の下には、2艘の船の白い帆の先が大きく描かれています。その向こうの海には、網を引く漁師の舟や帆を張った船が浮かび、海苔をとる篊(ひび)らしい杭の列も見えます。対岸の緑の森と町並みの上に、本願寺の本堂の大きな瓦屋根がそびえています。

淡い水色の海と白い帆、灰色の大屋根の組み合わせが、静かな秋の夕暮れを感じさせます。帆の先だけを画面の下に大きく置き、遠くの寺を小さく描いて、海の広さを伝えています。

築地本願寺は、明暦の大火で浅草近くの寺地を失った西本願寺の別院が、海を埋め立てて造った築地に移ったものです。「門跡」と呼ばれ、その大屋根は海から見える江戸の目印でした。地震の後も、海から見える寺の大屋根は変わらぬ江戸の姿を感じさせたことでしょう。

広重は鉄砲洲の海を、前の図では港の内側から、この図では沖から描いています。帆の先だけを大きく見せる大胆な構図は、手前に物を置いて奥を見せる、この揃物の特徴をよく示しています。

描かれた場所の今

築地本願寺の今の本堂は、1934年に伊東忠太の設計で建てられた古代インド風の石造りの建物で、国の重要文化財に指定されています。周りは海が埋め立てられ、場外市場の店や高いビルが並ぶ町になっています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

姉妹サイト

姉妹サイトで、同じ土地の別の魅力も訪ねてみませんか。