冨嶽三十六景 ・ 26
江戸日本橋
ふがくさんじゅうろっけい えどにほんばし
Thirty-six Views of Mount Fuji: Nihonbashi in Edo
作品に ついて
題は「日本橋」ですが、橋の姿はほとんど見えません。画面の下の端に、欄干の擬宝珠(柱の頭の飾り)と、行き交う人々の笠や頭、担いだ荷物だけが並んでいます。見る人は橋の上の人混みの中に立ち、西の方角を眺める形になります。
日本橋川の両岸には白壁の蔵がすき間なく続き、屋根の線は奥の一点へ向かって集まります。遠くのものほど小さく描き、線を一点に集める西洋の遠近法を取り入れた構図です。線の集まる先に江戸城の櫓が、さらにその向こうに富士が置かれています。川には荷を積んだ舟が並び、岸では荷を運ぶ人が働いています。左岸には板塀が続き、右岸の蔵の白壁には商家の印が描かれています。地平線に近い空は、うっすらと朱に染まっています。
日本橋は街道の起点であり、川沿いに商家の蔵が並ぶ江戸の物流の中心でした。手前の押し合うような騒がしさと、遠くの城や富士の静けさを一枚に収めることで、町の活気と都としての江戸の姿を同時に見せています。
描かれた 場所の 今
現在の日本橋は明治44年(1911)に完成した石造の二連アーチ橋で、国の重要文化財です。上空を覆う首都高速道路を地下に移す事業が進められており、中央区の資料では2040年の完成を目指しています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
- 江戸東京博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・墨田区 作品番号 92202773
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
出典・参考
- ColBase 東京国立博物館 冨嶽三十六景(12枚)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 山梨県立博物館「博物館資料のなかの『富士山』 葛飾北斎 冨嶽三十六景」(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 江戸東京博物館デジタルアーカイブス 冨嶽三十六景 江戸日本橋(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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