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名所江戸百景 四ツ木通用水引ふね
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 33

四ツ木通用水引ふね

めいしょえどひゃっけい よつぎどおりようすいひきふね

One Hundred Famous Views of Edo: Towboats along the Yotsugidori Canal

葛飾の田園を抜ける四ツ木通用水を、岸から綱で舟を引く「引舟」とともに描いた図です。うねりながら遠くへ延びる水路の先に筑波山がそびえ、広々とした江戸郊外の景色が広がります。

制作年
安政4年(1857)2月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
四ツ木(東京都)
遠くに見える場所
筑波山

作品について

手前から奥へ、細い水路が大きくうねりながら延びています。右の土手道では男たちが綱を肩にかけて舟を引き、舟には客が乗っています。水路の両岸には松並木と田が広がり、奥には茅葺きの農家が点在し、地平には筑波山がかすみます。

青い水路と黄色い土手の帯がS字を描いて画面を貫き、遠近を強く印象づけます。田の灰緑と地平の赤い帯、空の藍が、穏やかな春の夕べのような空気をつくっています。舟を引く人々の小さな姿が、水路の長さを物語ります。

四ツ木通用水は、もとは本所方面へ水を送るために開かれた用水で、のちに田を潤す用水となりました。沿岸では岸から綱で舟を引いて人を運ぶ引舟が行われ、このため曳舟川とも呼ばれました。今の曳舟という地名に、その名残があります。

春の部の一図です。人の手で舟を引くのどかな交通の姿を、画面の奥まで長く延びる水路とともに描き、江戸の町はずれの暮らしを伝えています。

描かれた場所の今

用水は昭和のうちに埋め立てられ、葛飾区四つ木から亀有にかけての跡は曳舟川親水公園として整備されています。せせらぎと緑道が細長く続き、墨田区の京成曳舟駅や曳舟の地名に、引舟の記憶が残っています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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