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六十余州名所図会 出雲 大社 ほとほとの図
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 42

出雲 大社 ほとほとの図

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ いずも たいしゃ ほとほとのず

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Izumo Province: Hotohoto Festival at Izumo Shrine

出雲国(島根県)の出雲大社の杉木立を、霧に包まれた情景として描いた図です。衣を頭からかぶった女性たちが寄り添って立ち、霧の奥には大きな鳥居とぼんやりした人影が浮かびます。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
出雲大社(島根県)

作品について

手前には、頭から衣をかぶった三人の女性が寄り添い、一人は青々とした枝を手にしています。背後には太い杉の幹が三本まっすぐに立ち、上の方で濃い緑の枝葉を広げます。奥の霧の中には大きな鳥居と木立の影、二つの黒い人影がかすかに見えます。

背景を淡い灰緑のぼかしで埋め、奥の木々や鳥居を影絵のように薄く刷っています。女性たちの着物の赤や白、花模様だけが鮮やかで、静まり返った境内の神秘的な空気を引き立てます。杉の幹の赤茶と葉の濃い緑は、霧の淡い色の中で前へ浮き出して見えます。

出雲大社は大国主大神をまつる古社で、旧暦10月には全国の神々が集まるとされ、縁結びの神としても信仰を集めてきました。題の「ほとほと」は、小正月に家々を訪ねて戸をたたく中国地方の習俗の名とされますが、この図との関わりははっきりしません。

景色より信仰の場面を描いた、揃物の中でも幻想的な一枚です。東京国立博物館や国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。霧の奥の黒い人影が何を表すのかも、はっきりしていません。

描かれた場所の今

出雲大社の本殿は延享元年(1744年)に建てられたもので、高さ約24mの大社造りの社殿として国宝に指定されています。境内には大きな注連縄のかかる神楽殿もあり、旧暦10月の神在祭では全国の神々を迎える神事が行われます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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