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六十余州名所図会 石見 高津山 汐浜
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 43

石見 高津山 汐浜

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ いわみ たかつやま しおはま

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Iwami Province: Salt Beaches near Takatsu Hill

石見国(島根県西部)の高津の浜で、塩づくりに働く人々を描いた図です。松の茂る丘のふもとに広い塩浜が広がり、桶を担ぐ人や砂をならす人の向こうに、穏やかな日本海が続いています。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
高津山(高津柿本神社)(島根県)

作品について

手前の浜では、天秤棒に桶を下げて海水を運ぶ人や、柄の長い道具で砂をならす人が働いています。浜には茅葺きの小屋がいくつも並びます。左には松の生えた緑の丘が重なり、ふもとには鳥居が立っています。右奥には海と遠い岬が見えます。

浜の淡い灰青、丘の濃い緑、波打ち際の藍が横に帯のように重なっています。空は上を暗く下を明るくぼかし、夕暮れか曇り空の静かな光が表されています。人々の小さな姿が浜の広さを伝え、小屋の茶色い屋根が画面に調子をつけています。

高津は柿本人麻呂ゆかりの地で、丘の上には人麻呂をまつる柿本神社があり、鳥居はその参道のものと考えられます。浜の作業は、砂に海水をまいて塩を集める揚浜式の塩づくりとされ、歌に縁のある名所に土地の暮らしを重ねています。

揃物では出雲の次に置かれた図です。東京国立博物館や国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。名所の中に働く人々の姿を大きく取り入れた図で、各地の生業を伝える揃物の性格がよく表れています。

描かれた場所の今

高津柿本神社は、延宝9年(1681年)に津和野藩主の亀井氏が、今の高津城跡に移したと伝えられます。もとの社地とされる鴨島は、平安時代の大津波で海に沈んだといわれます。高台の境内からは、高津川の河口と日本海を見渡せます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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