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名所江戸百景 御厩河岸
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名所江戸百景 ・ 105

御厩河岸

めいしょえどひゃっけい おんまやがし

One Hundred Famous Views of Edo: Oumayagashi

浅草の御厩河岸の渡し場から、夜の隅田川と対岸を望む一図です。渡し舟に乗る女たちと、川面へ垂れる柳の枝、岸の岩を手前に置き、夜の広い川の向こうを遠く見せています。

制作年
安政4年(1857)12月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
隅田川(東京都)

作品について

左手前に渡し舟が岸に着き、頭を手ぬぐいで包んだ女たちと男が乗っています。右手の岸には石垣と岩が並び、柳と木の枝が上から垂れ下がります。川面の向こうには対岸の家並みと木立が横に延び、小舟が行き交います。

川面の淡い藍と夜空の暗い藍が画面を占め、柳の緑と岩の灰色が手前を締めています。大きく垂れた枝と岩を前景に置いて、広い川の向こうを遠く見せる構図です。夜の闇に沈む対岸の家並みが、川幅の広さを強く印象づけます。

御厩河岸は幕府の米蔵、浅草御蔵の北にあった河岸で、対岸の本所とを結ぶ渡しがありました。舟に乗る女たちは夜鷹と呼ばれた街娼と考えられ、夜の川端の暮らしの一面を伝えています。渡しは夜も舟を出し、川を挟んだ町を行き来する人々の大切な足でした。

冬の部の図で、夏の部の「浅草川首尾の松御厩河岸」とは別の図です。名所の晴れやかな景色だけでなく、江戸の片隅に生きる人々を描き込んだ点で注目されます。

描かれた場所の今

御厩河岸の渡しは1874年に厩橋が架けられて役目を終えました。今の厩橋は1929年に完成した鉄のアーチ橋で、台東区蔵前と墨田区本所を結び、欄干などに馬をかたどった飾りが付けられています。近くには蔵前の地名が残ります。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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