名所江戸百景 ・ 105
御厩河岸
めいしょえどひゃっけい おんまやがし
One Hundred Famous Views of Edo: Oumayagashi
作品に ついて
左手前に渡し舟が岸に着き、頭を手ぬぐいで包んだ女たちと男が乗っています。右手の岸には石垣と岩が並び、柳と木の枝が上から垂れ下がります。川面の向こうには対岸の家並みと木立が横に延び、小舟が行き交います。
川面の淡い藍と夜空の暗い藍が画面を占め、柳の緑と岩の灰色が手前を締めています。大きく垂れた枝と岩を前景に置いて、広い川の向こうを遠く見せる構図です。夜の闇に沈む対岸の家並みが、川幅の広さを強く印象づけます。
御厩河岸は幕府の米蔵、浅草御蔵の北にあった河岸で、対岸の本所とを結ぶ渡しがありました。舟に乗る女たちは夜鷹と呼ばれた街娼と考えられ、夜の川端の暮らしの一面を伝えています。渡しは夜も舟を出し、川を挟んだ町を行き来する人々の大切な足でした。
冬の部の図で、夏の部の「浅草川首尾の松御厩河岸」とは別の図です。名所の晴れやかな景色だけでなく、江戸の片隅に生きる人々を描き込んだ点で注目されます。
描かれた 場所の 今
御厩河岸の渡しは1874年に厩橋が架けられて役目を終えました。今の厩橋は1929年に完成した鉄のアーチ橋で、台東区蔵前と墨田区本所を結び、欄干などに馬をかたどった飾りが付けられています。近くには蔵前の地名が残ります。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-424
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1441
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Oumayagashi, from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 御厩河岸(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 御厩河岸(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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