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六十余州名所図会 伯耆 大野 大山遠望
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 41

伯耆 大野 大山遠望

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ ほうき おおの だいせんえんぼう

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Hoki Province: Distant View of Mount Daisen from Ono

伯耆国(鳥取県西部)の大野から、雨にけむる大山を望んだ図です。降りしきる雨の中、笠と蓑を着けた人々が田植えにいそしみ、奥の杉木立の向こうに大山の大きな山影が浮かびます。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
大山(鳥取県)

作品について

手前の水田では、菅笠に蓑を着けた人々が腰をかがめて苗を植えています。苗の束を運ぶ人の姿が近くに大きく、遠くに小さく並びます。田の奥には杉の木立があり、その向こうに、雲の帯をまとった大山の黒い山影がそびえます。

画面全体に細い雨の線が斜めに引かれ、空も山も灰青色に沈んでいます。その中で笠と蓑の黄色が明るく点々と浮かび、雨の日の野良仕事を引き立てます。山の中腹を雲の帯で切ることで、山の大きさと遠さが表されています。

大山は中国地方で最も高い山で、古くから山岳信仰の霊場でした。題の大野がどこを指すかははっきりしませんが、大山を望む麓の農村の一つと考えられ、ここでは題にある大山を描かれた場所としています。

名所そのものより、土地の暮らしと季節を描いた図の一つです。揃物では因幡の次に置かれ、東京国立博物館や国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。雨を細い線で描く表現は、「東海道五拾三次」の「庄野」などで知られる、広重の得意とするところです。

描かれた場所の今

大山は標高1,729mの中国地方の最高峰で、西から見た姿が富士山に似ることから「伯耆富士」とも呼ばれます。中腹には奈良時代の開山と伝わる大山寺や大神山神社奥宮があり、一帯は大山隠岐国立公園に含まれています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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