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冨嶽三十六景 ・ 38

従千住花街眺望ノ不二

ふがくさんじゅうろっけい せんじゅはなまちよりちょうぼうのふじ

Thirty-six Views of Mount Fuji: Fuji Seen from the Pleasure Quarter at Senju

赤い細長い道具入れを担いだ大名行列の一隊が、手前を一列に進みます。その向こうの畦道では二人の女が腰を下ろして行列を眺め、さらに奥の町並みの上に富士が白く浮かびます。

制作年
天保元〜4年頃(1830〜33年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
冨嶽三十六景(全46図)
描かれた場所
千住(東京都)
遠くに見える場所
富士山

作品について

手前を横切る行列の男たちは、そろって赤い細長い道具入れを肩に担いでいます。その赤が斜めに、ほぼ同じ間隔で並び、足並みのリズムをそのまま形にしたようです。右端の茶屋の前にも、隊の人々が続いています。男たちは揃いの藍色の着物に刀を差し、少し前かがみで足早に進んでいます。

行列の奥、刈り入れを終えた田の畦道には、二人の女が腰を下ろして行列の方を眺めています。さらに奥には塀に囲まれた町並みがあり、その上に富士が白く浮かびます。手前の行進、中景の休息、遠景の静けさが三段に重なる構成です。右手には水をたたえた田や沼が広がり、空の色を映しています。畦の上の女たちのそばには、刈った稲の束が置かれています。

千住は日光道中の最初の宿場で、題は「千住の花街から眺めた富士」という意味です。ただし描かれた視点の場所ははっきりせず、東京富士美術館は、千住の南の山谷のあたりから新吉原の方を眺めた構図とみています。36図の後に加えられた10図の一つで、線を墨で摺っています。

描かれた場所の今

千住宿は今の足立区千住の旧日光道中沿いにありました。千住三丁目には大名などが泊まった本陣の跡を示す標柱が立ち、足立区の登録史跡として宿場町の名残を伝えています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

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