六十余州名所図会 ・ 45
播磨 舞子の 浜
ろくじゅうよしゅうめいしょずえ はりま まいこのはま
Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Harima Province: Maiko Beach
作品に ついて
画面の手前に、赤茶色の太い松の幹が左右から立ち上がり、根元は砂の上を這うように広がっています。奥には同じような松が浜沿いに連なり、波が白く縁取りながら浜に寄せます。右奥の松林の下には茶屋らしい屋根と、浜を歩く人の小さな姿があります。
幹の赤茶と、枝先にまとまった松葉の濃い青緑が、画面を装飾的に埋めています。左手には海と空が淡く広がり、曲がりくねる幹の線が、松の古さと浜を吹く風を感じさせます。浜の白と海の藍の境に寄せる波が、細かな線で描かれています。
舞子の浜は明石海峡に面した白砂青松の景勝地で、浜沿いを西国街道が通っていました。根元が持ち上がった松や枝ぶりの美しい老松で知られ、旅人が足を止める名所だったと考えられます。
揃物では隠岐の次に置かれた図です。メトロポリタン美術館や東京国立博物館にも刷りがあり、国立国会図書館の刷りも同じ構図です。松の幹を大きく手前に置く構図は、近景を大胆に見せる広重晩年の工夫の一つです。
描かれた 場所の 今
舞子の浜は明治33年(1900年)、兵庫県で最初の県立都市公園「舞子公園」になりました。1998年に開通した明石海峡大橋のたもとにあたり、松林の間から橋と淡路島を望めます。園内には移情閣や旧武藤山治邸などの洋館も残ります。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-238
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1965.989
- メトロポリタン美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
ニューヨーク 作品番号 JP2509
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Harima Province: Maiko Beach (Harima, Maiko no hama)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 六十余州名所図会 播磨 舞子の浜(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 六十余州名所図会 播磨 舞子の浜(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- The Metropolitan Museum of Art: Maiko Beach, Harima Province (JP2509)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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