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六十余州名所図会 美作 山伏谷
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

六十余州名所図会 ・ 46

美作 山伏谷

ろくじゅうよしゅうめいしょずえ みまさか やまぶしだに

Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Mimasaka Province: Yamabushi Valley

美作国(岡山県北部)の山伏谷を、激しい雨と風の中で描いた図です。太い白い雨脚が画面を斜めに走り、川沿いの道では蓑をまとった旅人が風に吹かれながら先を急いでいます。

制作年
嘉永6年(1853年)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
六十余州名所図会(全69図)
描かれた場所
吉井川(岡山県)

作品について

手前の道を、蓑をかぶった人と、笠を飛ばされた人が前かがみに進みます。笠は宙に舞い、道端の木々は大きくしなっています。中ほどには青い川が横に流れ、細い橋が架かります。右奥には赤茶色の崖がそびえ、上の松も雨にかすんでいます。

画面全体に、幅の広い白い線と細い線が斜めに重ねて刷られ、横殴りの雨と風の強さを表しています。空の上部は濃い墨色で、雨脚の白が強く浮き出ます。景色より天気を主役にした、動きの大きい図です。

山伏谷の場所ははっきりしませんが、今の岡山県美咲町栗子のあたりで、吉井川の大戸下か、坊主谷と呼ばれる断崖を描いたものと地元では言われています。吉井川は、江戸時代に高瀬舟が行き来した美作の大切な水運の道でした。

揃物では播磨の次に置かれた図です。東京国立博物館や国立国会図書館にも同じ構図の刷りがあります。同じ揃物の伯耆の図も雨の田植えを描いており、天気の表現はこの揃物の見どころの一つになっています。

描かれた場所の今

吉井川は岡山県の三大河川の一つで、美咲町栗子のあたりでは山あいを縫うように流れます。江戸時代には高瀬舟が津山と岡山を結び、米や木材を運びました。流域には柵原鉱山の跡など、川とともに歩んだ土地の歴史が残ります。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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