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名所江戸百景 浅草川首尾の松御厩河岸
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 61

浅草川首尾の松御厩河岸

めいしょえどひゃっけい あさくさがわしゅびのまつおんまやがし

One Hundred Famous Views of Edo: Pine of Success and Oumayagashi, Asakusa River

星の瞬く夏の夜、隅田川に張り出した首尾の松の下を屋根船が行く図です。簾越しに女の影が映り、吉原へ向かう舟遊びのひとときが静かに描かれています。揃物の中でも、夜の情趣を味わえる名作として知られます。

制作年
安政3年(1856)8月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
隅田川(東京都)

作品について

画面の上を、首尾の松が川へ大きく枝を伸ばしています。左手前には屋根船が停まり、緑の簾に女の影がぼんやり映っています。川面には客を乗せた舟がいくつも上流へ進み、対岸には家並みが黒く続きます。夜空には星が点々と散っています。簾の向こうの客の様子は描かれず、見る人の想像に任されています。

藍色の夜空と、水色から濃紺へぼかした川面が画面を覆い、松の黒と簾の緑が引き締めます。人の姿を影だけで表し、静かで艶のある夜の雰囲気を作っています。

首尾の松は浅草の幕府の米蔵の河岸にあった松で、吉原へ舟で通う客が帰りにここで首尾を語り合ったことから名がついたとされます。対岸の御厩河岸には渡しがあり、夜の川は舟遊びの人々でにぎわいました。幕府の米蔵の並ぶ蔵前の河岸は、昼は荷揚げでにぎわう場所でした。

夏の部の1図で、改印は安政3年8月です。冬の部には同じ辺りを雪の中に描いた「御厩河岸」があり、季節の違う二つの図で隅田川の夜と昼を見比べることができます。

描かれた場所の今

首尾の松は何度も植え継がれ、今は蔵前橋の西のたもとに7代目とされる松と石碑があります。御厩河岸の渡しは明治時代に架けられた厩橋に代わり、現在の橋は1929年に完成した鋼のアーチ橋です。蔵前橋のたもとは川沿いの散策路になっています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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