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名所江戸百景 王子装束ゑの木大晦日の狐火
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名所江戸百景 ・ 118

王子装束ゑの木大晦日の狐火

めいしょえどひゃっけい おうじしょうぞくえのきおおみそかのきつねび

One Hundred Famous Views of Edo: Fox Fires on New Year's Eve at the Changing Tree in Oji

大晦日の夜、王子の装束榎の下に集まる狐たちと、その口元に灯る狐火を描いた一図です。星空の下の幻想的な光景で、揃物の冬の部を締めくくる図としてよく知られています。

制作年
安政4年(1857)9月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
王子(東京都)

作品について

中ほどに枝を広げた榎の老木が立ち、その根元に何匹もの狐が集まっています。狐たちの口元には青白い狐火が灯ります。右手には藁の束が立ち、奥の野原にも狐火が点々と連なって、遠くの森の麓には家々が見えます。空には星が瞬きます。狐たちは装束を整えるように、思い思いの姿で集まっています。

濃い藍の夜空と灰色がかった野の中で、白く浮かぶ狐の姿と狐火の淡い光が際立ちます。暗い色調でまとめながら、光の点を散らして奥行きと動きを出しています。狐火が遠くまで続くさまは、闇の広がりと夜の深さを感じさせます。

王子には、大晦日の夜に関東中の狐が装束榎の下に集まって装束を整え、王子稲荷へ参ったという言い伝えがありました。土地の人々はその狐火の数で翌年の作物の出来を占ったといいます。

冬の部の最後に置かれ、初代広重の描いた118図を結ぶ図です。実在の名所に言い伝えの情景を重ねた点で、揃物の中でも独特の一図です。

描かれた場所の今

装束榎は昭和の初めの道路の拡張で失われ、北区王子2丁目の跡地には碑と装束稲荷神社があります。1993年からは大晦日の夜に狐の面を付けて王子稲荷神社まで歩く「王子狐の行列」が行われています。王子稲荷神社も今も参詣の人を集めています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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