木曽海道六拾九次之内 ・ 22
小田井
きそかいどうろくじゅうきゅうつぎのうち おたい
The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Otai
小田井宿の近く、すすきの茂る野原の小川沿いを旅人が行く広重の図です。笠の旅人や巡礼が思い思いに歩き、奥には紅葉した木と黒い山の影が見え、秋の高原らしい寂しさが漂います。
- 画家
- 歌川広重
- 制作年
- 天保6〜9年頃(1835〜38年頃)
- 技法・形式
- 木版画(浮世絵)
- 揃物
- 木曽海道六拾九次之内(全71図)
- 描かれた場所
- 小田井宿(長野県)
作品に ついて
手前の野を青い小川が蛇行して流れ、両岸にすすきや草が生い茂っています。左には笠をかぶった旅人が三人連れで歩き、右では幟を手にした巡礼らしい人物が荷を背負って進みます。中央には細い木が一本立ち、赤く色づいた葉を広げています。
空と遠景は灰色と墨のぼかしでまとめられ、黒い山の影が横たわります。画面の大部分を占める草の線描は細かく、川の青と紅葉の朱が少ない色の中で目を引きます。人物の配置はばらばらで、広い野を思い思いに歩く旅の気分が出ています。
小田井は追分と岩村田の間の宿で、浅間山の南に広がる高原にありました。大名が追分を使うとき、姫君や奥女中がこの宿に泊まることが多かったと伝わり、「姫の宿」とも呼ばれました。
歌川広重の担当の図です。宿の家並みではなく宿の外の野の景色を描いており、題の宿場名から想像されるにぎわいとは違う、静かな道中の一場面を選んでいます。背後の山は浅間山を描いたものとも考えられます。
描かれた 場所の 今
小田井宿の跡は御代田町にあり、旧道沿いに本陣跡や問屋跡など、白壁の土蔵や格子の窓を残す家並みが見られます。浅間山を北に望む落ち着いた集落で、毎年夏には宿場の歴史を伝える小田井宿まつりが開かれています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-87
海外の所蔵館
出典・参考
- ColBase(東京国立博物館): 木曽海道六拾九次之内 小田井(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 二拾貮 木曽海道六拾九次之内小田井(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: 木曽海道六十九次(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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