冨嶽三十六景 ・ 37
本所立川
ふがくさんじゅうろっけい ほんじょたてかわ
Thirty-six Views of Mount Fuji: The Timberyard at Tatekawa in Honjo
作品に ついて
右側に何本も立てかけられた細長い材木が、竹林のように空へ伸びています。富士はその材木と材木のあいだにだけ白く見え、景色の主役はむしろ材木置場の方です。左の高く積んだ材木の上では男が木切れを下へ放り、下の男が両手を上げて受け止めようとしています。中央では、大きな鋸で材木をひく木挽き職人が台の上で働いています。
右下の札には「西村置場」と書かれています。冨嶽三十六景を出版したのは永寿堂の西村屋与八で、材木置場の札に版元と同じ「西村」の名が見えるのは興味深いところです。
本所立川は、今の墨田区を東西に流れる運河・竪川の沿岸です。東京富士美術館によれば、ここには材木問屋が多く、明暦の大火の後は、火事のあとの建て直しに使う材木が蓄えられていました。
この図は、36図の刊行の後に追加された10図の一つです。千葉市美術館の解説によれば、追加の10図は「裏富士」とも呼ばれ、線を摺る主版(おもはん)に、先の36図の藍ではなく墨を使っています。
描かれた 場所の 今
竪川は墨田区を東西に通る運河として今も残っています。ただし墨田区の資料にあるとおり、川の上は首都高速7号小松川線に覆われ、埋められた区間は公園として使われています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
- 江戸東京博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・墨田区 作品番号 92202779
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
出典・参考
- ColBase 東京国立博物館 冨嶽三十六景(34枚)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 山梨県立博物館「博物館資料のなかの『富士山』 葛飾北斎 冨嶽三十六景」(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 江戸東京博物館デジタルアーカイブス 冨嶽三十六景 本所立川(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
東京都をもっと知る
同じ土地の名物や、天然記念物の動物、祭りも訪ねてみませんか。



