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木曽街道 沓掛ノ駅 平塚原雨中之景
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木曽海道六拾九次之内 ・ 20

木曽街道 沓掛ノ駅 平塚原雨中之景

きそかいどう くつかけのえき ひらつかはらうちゅうのけい

The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Rain on the Hiratsuka Plain near Kutsukake Station

沓掛宿の近く、平塚原を激しい雨と風の中で進む旅人と荷馬の一行を描いた英泉の図です。斜めに走る雨の線と、風に大きくしなる木々が、浅間山麓の高原の荒れた天気を伝えます。

制作年
天保6〜7年頃(1835〜36年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
木曽海道六拾九次之内(全71図)
描かれた場所
沓掛宿(長野県)

作品について

手前を左へ向かって、蓑と笠の馬子が荷を積んだ馬を引き、うつむいて雨風に耐えています。後ろにも荷馬と人が続き、先頭の旅人は笠を押さえながら前のめりに歩きます。右上の土手には枝を振り乱す木々が立ち、その陰に農家の屋根がのぞきます。

画面いっぱいに細い斜線で雨を刷り、左上から右下へ吹きつける風の向きを示しています。地面の青緑のぼかしは水たまりの光を思わせ、遠景の地平には淡い紅が差します。人も馬も木も同じ向きに傾き、画面全体が風に押されているように見えます。

沓掛は軽井沢と追分の間の宿で、浅間山の南麓の高原にありました。標高が高く天気の変わりやすい土地で、旅人にとって雨や霧の中の道行きは珍しくなかったと考えられます。平塚原は宿の近くの原野の名とされます。

揃物の前半を受け持った渓斎英泉の図です。英泉は宿場の名物や景色に副題を付けて描くことが多く、この図も題に「平塚原雨中之景」とあります。シカゴ美術館やメトロポリタン美術館にも同じ図が伝わります。

描かれた場所の今

沓掛宿は今の軽井沢町中軽井沢にあたります。明治に信越本線が通ると宿場としては寂れ、大正以降は別荘地の玄関口として栄えました。地名も駅名とともに中軽井沢と呼ばれるようになり、宿場の面影は長倉神社など一部に残るだけです。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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