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名所江戸百景 南品川鮫洲海岸
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 109

南品川鮫洲海岸

めいしょえどひゃっけい みなみしながわさめずかいがん

One Hundred Famous Views of Edo: Samezu Coast in South Shinagawa

品川の南、鮫洲の遠浅の海で海苔を採る人々を描いた一図です。海面に並ぶ海苔ひびの列と、夕暮れの空を渡る雁、遠くの山を、広々とした落ち着いた横への広がりのある構図にまとめています。

制作年
安政4年(1857)2月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
鮫洲(東京都)
遠くに見える場所
筑波山

作品について

手前から奥へ、海苔を育てる「ひび」が海面に何列も並び、その間で小舟に乗った人々が海苔を採っています。左手の岸には家並みと木立が延び、沖には白い帆の船が点々と浮かびます。空には雁の列が渡り、遠くに山の姿が見えます。

画面の大部分を淡い青の海が占め、ひびの細かな線が規則正しい模様をつくります。空の黄と紅の帯が夕暮れを思わせる、静かな冬の浜辺の景色です。人の小ささが、海の広さを引き立てています。

品川から大森にかけての遠浅の海は、江戸時代から海苔の産地として知られました。冬に木の枝や竹のひびを立てて海苔を付け、それを採って干す仕事が浜の暮らしを支えていました。岸の木立には紅葉の名所、海晏寺があったとされます。

冬の部の図で、遠くの山は筑波山とする見方があります。名所の建物ではなく、海辺の生業そのものを主題にした図です。江戸の名物だった浅草海苔の多くは、こうした品川や大森の浜で採られたものでした。

描かれた場所の今

鮫洲の海は埋め立てで陸になり、海苔づくりも1960年代のはじめに終わりました。今は京急の鮫洲駅や運転免許試験場のある品川区東大井のあたりで、紅葉の名所だった海晏寺は今も南品川に残っています。大森には海苔の歴史を伝えるふるさと館があります。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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