名所江戸百景 ・ 109
南品川鮫洲海岸
めいしょえどひゃっけい みなみしながわさめずかいがん
One Hundred Famous Views of Edo: Samezu Coast in South Shinagawa
作品に ついて
手前から奥へ、海苔を育てる「ひび」が海面に何列も並び、その間で小舟に乗った人々が海苔を採っています。左手の岸には家並みと木立が延び、沖には白い帆の船が点々と浮かびます。空には雁の列が渡り、遠くに山の姿が見えます。
画面の大部分を淡い青の海が占め、ひびの細かな線が規則正しい模様をつくります。空の黄と紅の帯が夕暮れを思わせる、静かな冬の浜辺の景色です。人の小ささが、海の広さを引き立てています。
品川から大森にかけての遠浅の海は、江戸時代から海苔の産地として知られました。冬に木の枝や竹のひびを立てて海苔を付け、それを採って干す仕事が浜の暮らしを支えていました。岸の木立には紅葉の名所、海晏寺があったとされます。
冬の部の図で、遠くの山は筑波山とする見方があります。名所の建物ではなく、海辺の生業そのものを主題にした図です。江戸の名物だった浅草海苔の多くは、こうした品川や大森の浜で採られたものでした。
描かれた 場所の 今
鮫洲の海は埋め立てで陸になり、海苔づくりも1960年代のはじめに終わりました。今は京急の鮫洲駅や運転免許試験場のある品川区東大井のあたりで、紅葉の名所だった海晏寺は今も南品川に残っています。大森には海苔の歴史を伝えるふるさと館があります。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-428
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1445
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Samezu Coast in South Shinagawa (Minami-Shinagawa Samezu kaigan), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 南品川鮫洲海岸(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 南品川鮫洲海岸(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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