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冨嶽三十六景 ・ 4

深川万年橋下

ふがくさんじゅうろっけい ふかがわまんねんばしした

Thirty-six Views of Mount Fuji: Under Mannen Bridge at Fukagawa

小名木川に架かる万年橋を、川面に近い低い位置から見上げた図です。大きく弧を描く橋の下、橋脚の間に小さな富士がのぞき、手前の舟の舳先が見る人の目をそちらへ導きます。

制作年
天保元〜4年頃(1830〜33年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
冨嶽三十六景(全46図)
描かれた場所
萬年橋(東京都)
遠くに見える場所
富士山

作品について

画面の上半分を、太鼓橋の大きな弧が横切っています。橋の上には大勢の通行人が並び、川には舟が浮かび、右下の岸では男が釣り糸を垂れています。富士は橋脚の向こうに小さく描かれ、手前の舟の舳先が向く先にあります。小さな富士ですが、白い雪の頂ははっきりと見分けられます。

両岸の家並みや石垣は、西洋画の透視遠近法(遠くのものほど一点に向かって小さくなる描き方)で奥へ収束しています。橋の下から富士を見る発想は河村岷雪の「百富士」(1767年)にも見られます。葛飾北斎はそこに洋風の奥行き表現を加えました。北斎は文化年間(1804〜18)にも、遠近法を強調した洋風の版画を試みています。

万年橋は、東西に流れる小名木川が南北に流れる隅田川へ合流する地点に架かっていました。小名木川は中川と隅田川を結ぶ運河で、江戸に出入りする舟の通り道でした。隅田川の対岸には大名屋敷の並ぶ浜町が見えます。北斎自身も、天保6年(1835)頃にはこの橋の近くに住んでいました。

描かれた場所の今

萬年橋は今も東京都江東区で、小名木川が隅田川に合流する地点に架かっています。現在の橋は昭和5年(1930)に完成した鋼のアーチ橋で、2004年に江東区の都市景観重要建造物に指定されました。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

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