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東海道五拾三次之内 舞坂 今切真景
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

東海道五拾三次之内 ・ 31

舞坂 今切真景

とうかいどうごじゅうさんつぎのうち まいさか いまぎれしんけい

The Fifty-three Stations of the Tokaido: True Scene of Imagire at Maisaka

浜名湖の入口・今切を、手前に並ぶ波除杭と大きな帆越しに望む図です。中央にそびえる黒い山と、右奥に白く浮かぶ富士山が、深い藍の湖面をはさんで静かに向き合っています。

制作年
天保4〜5年頃(1833〜34年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
東海道五拾三次之内(全55図)
描かれた場所
舞阪宿(静岡県)

作品について

画面の左下には、杭が列をなして水の中に立っています。東京富士美術館によると、これは遠州灘の荒波から渡し船を守るために幕府が築いた波除杭です。右手前には大きな帆が画面を縦に区切り、その手前に若い松が並びます。帆は白く平らに塗られ、細い綱が斜めに走って、画面の右端に大きな面をつくっています。

浜名湖はもともと砂州で海と隔てられた湖でしたが、室町時代の大地震で砂州が切れ、海とつながりました。切れた所は「今切」と呼ばれ、舞坂と対岸の新居を結ぶ「今切の渡し」が往来しました。湖面には小舟がいくつも浮かび、渡しの舟が行き交う様子がうかがえます。湖の中ほどには、家の並ぶ低い岸もわずかに見えます。

中央には、黒々とした山が水面から立ち上がるように描かれ、その右奥に雪をかぶった富士山が小さく見えます。手前の杭と帆、中ほどの山、遠くの富士と三つの層を重ね、奥行きを出しています。次の「荒井」はこの渡しを舟の上から描いた図で、二点を続けて見ると今切の渡しがたどれます。空は淡い黄色から薄紅色へと移り、山の黒と湖の藍を引き立てています。

描かれた場所の今

舞阪には旧東海道の松並木が約700mにわたって残り、浜松市の史跡に指定されています。浜名湖岸には今切の渡しの船着き場だった雁木(がんげ)の跡があり、北雁木の一部が当時のまま残ります。宿場の中の旧脇本陣「茗荷屋」は、天保9年(1838)建築の書院棟を復元したもので、旧東海道で唯一の脇本陣の遺構です。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

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