木曽海道六拾九次之内 ・ 51
伏見
きそかいどうろくじゅうきゅうつぎのうち ふしみ
The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Fushimi
伏見宿近くの大木の下で、旅人たちが思い思いに休む図です。寝そべる者、弁当を広げる者、赤く長い袋を担いで歩く者などが描かれ、街道のにぎやかな一場面を伝えています。
- 画家
- 歌川広重
- 制作年
- 天保6〜9年頃(1835〜38年頃)
- 技法・形式
- 木版画(浮世絵)
- 揃物
- 木曽海道六拾九次之内(全71図)
- 描かれた場所
- 伏見宿(岐阜県)
作品に ついて
画面の中央には太い幹の大木が立ち、その根元で旅人たちが休んでいます。横になって眠る人、腰を下ろして食事をする僧らしい人がいて、手前の道では赤い長い袋を担いだ男たちが歩いていきます。左右の道にも傘を差した人や旅の一行が見えます。
大木の赤茶色の幹と濃い緑の葉が画面の中心を占め、背後の青田と遠い山並みが穏やかな奥行きをつくっています。人物を左右に散らした配置が、街道の往来のにぎわいを感じさせます。
伏見は美濃の宿場で、元禄7年(1694年)に設けられました。それまでの土田宿が、木曽川の流れが変わって渡し場が移ったため廃され、代わりに置かれたとされます。宿場には本陣と脇本陣が1軒ずつ置かれ、木曽川の渡しへ向かう旅人の中継地でした。
広重の担当分です。名所ではなく、道中のひと休みの情景を描いた図で、旅の人々の姿を描き分けることに力を注いでいると考えられます。大木を画面の中央に大きく据えた構図は、旅人の休み場としての木陰の大切さを伝えています。
描かれた 場所の 今
伏見宿は岐阜県可児郡御嵩町伏見にあり、宿場の建物はほとんど残っていませんが、「本陣之跡」の碑が立っています。近くの木曽川には今渡の渡し場跡があり、対岸の太田宿との間を渡し船が結んでいました。跡地には碑が立っています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-119
海外の所蔵館
出典・参考
- ColBase(東京国立博物館): 木曽海道六拾九次之内 伏見(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 五十壱 木曽海道六拾九次之内伏見(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: 木曽海道六十九次(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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