木曽海道六拾九次之内 ・ 50
御嶽
きそかいどうろくじゅうきゅうつぎのうち みたけ
The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Mitake
御嶽宿の木賃宿を、通りの側から生き生きと描いた図です。茅葺きの宿の中では旅人たちが囲炉裏を囲んでくつろぎ、外では女が水を運び、川辺では別の女が洗い物をしています。
- 画家
- 歌川広重
- 制作年
- 天保6〜9年頃(1835〜38年頃)
- 技法・形式
- 木版画(浮世絵)
- 揃物
- 木曽海道六拾九次之内(全71図)
- 描かれた場所
- 御嶽宿(岐阜県)
作品に ついて
右の茅葺きの宿には「きちん宿」と書かれた障子が立ち、中では旅人たちが囲炉裏の鍋を囲んで談笑しています。軒先には桶を担いだ女が立ち、左下の川辺では女が鍋を置いて洗い物をしています。奥の道には柴を背負った人が見えます。
宿の内部を大きく見せ、人々の仕草を細かく描いた構図は、風景よりも暮らしの様子に重きを置いています。背景の藍と遠山の淡い色が、宿の暖かな雰囲気を引き立てています。宿の暮らしぶりが細部まで伝わります。
御嶽は美濃の宿場で、今の御嵩町にあります。木賃宿は自炊を基本とした安い宿で、薪代を払って泊まったことからこの名があるとされます。宿場には本陣と脇本陣が1軒ずつ置かれ、門前町としての性格もあったとされます。
広重の担当分です。障子の文字まで描き込んだ本図は、街道の庶民の旅の姿を伝える図として、この揃物の中でも親しまれています。旅籠ではなく安宿を選んだところに、庶民の旅への広重のまなざしがうかがえます。
描かれた 場所の 今
御嶽宿は岐阜県可児郡御嵩町にあり、本陣跡や商家の建物が残っています。宿の近くには、平安時代に開かれたと伝わる古刹の願興寺があります。名鉄御嵩駅から歩いて回れる範囲に、宿場の史跡がまとまって残っています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-118
海外の所蔵館
出典・参考
- ColBase(東京国立博物館): 木曽海道六拾九次之内 御嶽(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 五拾 木曽海道六拾九次之内御嶽(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: 木曽海道六十九次(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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