木曽海道六拾九次之内 ・ 52
太田
きそかいどうろくじゅうきゅうつぎのうち おおた
The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Ota
作品に ついて
手前の河原では、杖をついた巡礼らしい人や、石に腰を下ろした旅人たちが舟を待っています。左の松の根元には舟が引き上げられ、川の中ほどでは人や荷を乗せた渡し舟が対岸へ向かいます。奥では竿で舟を操る人の姿も見えます。
川の藍色が画面を横に大きく占め、上の赤いぼかしの空と対比されています。左の松の黒い枝が画面を引き締め、右奥の山と松林が、広い川幅を感じさせます。
太田は美濃の宿場で、木曽川を渡る太田の渡しのたもとにありました。この渡しは木曽の桟、碓氷峠とともに中山道の三大難所に数えられました。川を渡った対岸には今渡の渡し場があり、そこから伏見宿へ道が続いていました。宿場には本陣と脇本陣が1軒ずつ置かれていました。
広重の担当分です。渡しを待つ人々の姿と広い川を組み合わせた構図で、街道の難所を穏やかな夕景として描いた図と言えます。難所の険しさよりも、舟を待つ間ののどかな時間に目を向けた点が印象に残ります。
描かれた 場所の 今
太田宿は岐阜県美濃加茂市にあり、国の重要文化財の脇本陣林家住宅などが残り、宿場の面影を伝えています。1927年に太田橋が架かるまで渡し船が通い、両岸の渡し場跡には今も石畳が残り、今も往時をしのばせます。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-120
海外の所蔵館
出典・参考
- ColBase(東京国立博物館): 木曽海道六拾九次之内 太田(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 五拾二 木曽海道六拾九次之内太田(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: 木曽海道六十九次(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: 太田橋 (木曽川)(太田の渡し)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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