木曽海道六拾九次之内 ・ 39
上ヶ松
きそかいどうろくじゅうきゅうつぎのうち あげまつ
The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Agematsu
作品に ついて
左端を一筋の大きな滝が落ち、その下に小屋が2軒建っています。中央の道では、笠を手にした男が滝を指さし、連れの旅人が足を止めて見上げます。右では大きな薪の束を背負った人が、急流に架かる木の橋を渡っていきます。
滝は藍のぼかしと白い筋で表され、背後の岩山は灰色や黄、緑で塗り分けられています。縦に落ちる滝、斜めに上る道、横に渡る橋が画面の中で組み合わさり、深い谷の地形が立体的に感じられます。
上松は木曽川の谷にある宿場で、近くには景勝地の寝覚の床があります。小野の滝は中山道のすぐ脇にあり、木曽八景の一つとして旅人に親しまれました。宿場は家数360軒余りと木曽路でも大きく、木曽の山から切り出した材木を扱う役所が置かれ、木材の集まる町でもありました。
広重が担当した図で、題の下の印は版元の錦樹堂です。同じ滝は葛飾北斎の「諸国瀧廻り」にも描かれ、街道の名所としてよく知られていたことがうかがえます。旅人の驚く仕草まで描き込み、名所を眺める楽しみを伝えています。
描かれた 場所の 今
小野の滝は今も上松町小野にあり、国道19号の脇から間近に眺められます。1909年に架けられたJR中央本線の鉄橋が滝壺のほぼ真上を通り、広重の時代とは趣が変わりました。上松駅から3kmほどで、寝覚の床とあわせて訪ねられます。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-106
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1925.3718
出典・参考
- Art Institute of Chicago: No. 39: Agematsu, from the series "Sixty-nine Stations of the Kisokaido (Kisokaido rokujukyu tsugi no uchi)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 木曽海道六拾九次之内 上ヶ松(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 三拾九 木曽海道六拾九次之内上ケ松(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: 木曽海道六十九次(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: 小野の滝(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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