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冨嶽三十六景 ・ 33

五百らかん寺さゞゐどう

ふがくさんじゅうろっけい ごひゃくらかんじさざいどう

Thirty-six Views of Mount Fuji: The Sazai Hall of the Temple of the Five Hundred Rakan

寺の高い堂の縁側に集まった人々が、まっすぐ前方の富士を眺めています。床板の線が富士の方へ集まるように引かれ、人々の視線と画面の構図がぴたりと重なる、すっきりとした一枚です。

制作年
天保元〜4年頃(1830〜33年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
冨嶽三十六景(全46図)
描かれた場所
五百羅漢寺(本所の旧地)(東京都)
遠くに見える場所
富士山

作品について

縁側の床板の線は奥へ向かうほど狭まり、ちょうど富士のあたりへ集まっていくように引かれています。手すりにもたれた人々もみなそちらを向き、中には腕を伸ばして富士を指さす人もいます。絵を見る私たちの目も、自然と画面中央の小さな富士へ導かれます。富士の手前には平らな低地と村の屋根が広がっています。

景色を眺める旅人、髪を結った女性たち、子ども、床に腰を下ろして休む人など、顔ぶれはさまざまです。軒先には風鈴のような飾りが下がり、高い場所でくつろぐ人々のゆったりとした時間が伝わります。右手の堂の柱や格子窓は細い線で正確に描かれ、建物の中から外を眺めている感覚を強めています。

五百羅漢寺は元禄8年(1695)に本所、今の江東区大島に開かれた寺です。境内の三匝堂(さんそうどう)は3階建ての高い堂で、らせん状の通路がサザエの殻に似ていることから「さざえ堂」と呼ばれました。東京富士美術館によれば、ここからは隅田川を隔てて富士がよく見えたといいます。

描かれた場所の今

五百羅漢寺は明治41年(1908)に今の目黒区下目黒へ移り、さざえ堂は残っていません。江東区大島の旧地は「羅漢寺跡」として区の登録史跡になっています。目黒の寺には305体の羅漢像などが伝わり、東京都の有形文化財に指定されています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

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