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東海道五拾三次之内 蒲原 夜之雪
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

東海道五拾三次之内 ・ 16

蒲原 夜之雪

とうかいどうごじゅうさんつぎのうち かんばら よるのゆき

The Fifty-three Stations of the Tokaido: Night Snow at Kanbara

しんしんと雪の降る夜、静まりかえった蒲原宿の坂道を、笠と蓑をつけた3人が足元を確かめながら歩く図です。白と墨の濃淡だけで描いた雪景色の中に、人物の色がわずかに浮かびます。

制作年
天保4〜5年頃(1833〜34年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
東海道五拾三次之内(全55図)
描かれた場所
蒲原宿(静岡県)

作品について

空は墨で暗くぼかされ、そこに白い雪片が点々と舞っています。山も家も木々も厚い雪に覆われ、白と灰色、黒の濃淡だけで描かれています。人の気配が消えた宿場に、雪の降る音だけが聞こえてきそうな画面です。

坂道には3人の人物がいます。左に杖をついた1人、右に身を寄せ合う2人。笠や蓑にはうっすらと雪が積もり、雪道を慎重に歩く様子がわかります。人物にだけ青や黄の色が使われ、白黒の画面の中で目を引きます。

蒲原は駿河湾に近い温暖な土地で、このような大雪はまれです。そのため、揃物に変化をつけるために雪景色として描いたものと考えられています。実際の景色よりも、雪の夜の静けさを伝えることを優先した図といえます。

空は墨のぼかし(版木に含ませる絵の具の濃さを少しずつ変えて摺る技法)で暗く表され、白く積もった雪との対比で、夜の深さと雪明かりが感じられます。家々の戸はすべて閉ざされ、明かりも見えません。雪に埋もれた宿場の静けさを、色を抑えた画面で描き切った図です。

描かれた場所の今

蒲原宿の旧東海道沿いには、なまこ壁や格子の家、大正期に町家を洋風に改めた旧五十嵐邸(国の登録有形文化財)などが並び、宿場の町並みが感じられます。西本陣跡には大正期の建物が残りますが、住まいのため公開はしていません。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

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