六十余州名所図会 ・ 62
豊後 蓑崎
ろくじゅうよしゅうめいしょずえ ぶんご みのさき
Famous Places in the Sixty-odd Provinces: Bungo Province: Minosaki
作品に ついて
手前の海には細かな波が立ち、そこから灰色の砂州が左から右へ長く延びています。砂州の上を人が歩き、先端には岩が集まっています。砂州に囲まれた左の入り江には、帆をたたんだ船が何艘も停まっています。
奥の岸には松林とわら屋根の集落が並び、その背後に灰色の山が三つ、頂を赤く染めてそびえます。空は茜から黄色へと移り、夕暮れの光を感じさせます。白い波打ち際の曲線が、画面に柔らかな動きを与え、灰色の山の硬さと対比されています。
蓑崎は、今の杵築市の守江湾の入口にある砂州、住吉浜のあたりとされます。天然の砂嘴が湾を囲む姿から、のちに「豊後の天橋立」とも呼ばれています。湾に面した杵築は城下町で、海辺の景色とともに古くから知られていました。
シカゴ美術館も同じ図を所蔵しています。国立国会図書館の刷りも同じ構図です。砂州の白い曲線と、頂を赤く染めた山の形の組み合わせが印象に残り、入り江の穏やかさがよく伝わってきます。
描かれた 場所の 今
住吉浜は大分県杵築市の守江湾の東側にある砂嘴で、北の奈多海岸とともに大分百景に数えられています。現在はホテルや温泉、ゴルフ場を備えた住吉浜リゾートパークとして開発され、描かれたころとは景色が大きく変わりました。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-255
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1925.3778
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Bungo Province: Minosaki (Bungo, Minosaki)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 六十余州名所図会 豊後 蓑崎(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 六十余州名所図会 豊後 蓑崎(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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