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名所江戸百景 角筈熊野十二社俗称十二そう
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名所江戸百景 ・ 50

角筈熊野十二社俗称十二そう

めいしょえどひゃっけい つのはずくまのじゅうにしゃぞくしょうじゅうにそう

One Hundred Famous Views of Edo: Kumano Junisha Shrine in Tsunohazu, Popularly Known as Juniso

西新宿の熊野神社の門前にあった十二社の池を、高い所から見下ろした図です。池のほとりには茶屋が並び、夕焼けの帯の向こうに遠い山並みが黒く連なっています。江戸の西の郊外に広がる行楽地の、のどかな夕景です。

制作年
安政3年(1856)7月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
十二社(東京都)

作品について

手前の左下に熊野神社の屋根と杉木立がのぞき、右下の岸には葦簀張りの茶屋が並んで客が涼んでいます。中ほどは大きな池で、対岸には松の生えた土手が続き、日傘を差した人が歩きます。その奥に野が広がり、遠くに山並みが見えます。畔を行く人々も小さく描かれています。

池の水は深い青緑で塗られ、空は上の藍色から夕焼けの赤い帯へと移ります。黒い山並みと赤い帯、緑の野を横に重ね、手前の木と茶屋で画面を縁取って、池を見下ろす高さを感じさせています。

十二社は熊野の十二所権現を祀ったことに由来する名で、江戸の西のはずれの行楽地でした。池には滝もあり、料理茶屋が並んで、夏には涼みに訪れる人が多かったとされます。

夏の部の1図です。江戸の中心から離れた郊外の名所も選んでいるのがこの揃物の特徴で、遠くの山は西の秩父や丹沢の方角の山々と考えられます。夕暮れの静けさの中に、郊外へ遊びに出た江戸の人々の楽しみが描かれています。

描かれた場所の今

熊野神社は今も西新宿の超高層ビル街の西にあり、隣は新宿中央公園です。十二社の池は副都心の開発や水の汚れから1968年に埋め立てられ、跡は道路や建物になりました。十二社通りの名にかつての地名が残っています。神社の境内は都心の緑の憩いの場です。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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