名所江戸百景 ・ 51
糀町一丁目山王祭ねり込
めいしょえどひゃっけい こうじまちいっちょうめさんのうまつりねりこみ
One Hundred Famous Views of Edo: Sanno Festival Procession at Kojimachi Itchome
作品に ついて
画面の左半分を、紫の幕を垂らした山車がふさいでいます。上には白い鶏の尾羽がのぞき、鶏が太鼓に乗る「諫鼓鶏」の山車とされます。下には花笠の飾りが見えます。奥では行列が土手の坂を上り、遠くに次の山車が小さく見え、手前には青い堀が広がります。
大きく切り取った山車と、遠くの小さな山車の対比で、行列の長さを想像させる構図です。紫と青の深い色に、黄色い団扇形の飾りと緑の土手が明るく映え、祭の晴れやかさを伝えます。見物人のすぐ後ろから行列を眺めているような、臨場感のある視点です。
山王祭は日枝神社の祭で、神田祭とともに天下祭と呼ばれ、行列は江戸城内に入って将軍の上覧を受けました。麹町一丁目はその道筋にあたり、半蔵門へ向かう行列が町を練り歩いたとされます。地震の翌年の祭であり、町の活気が戻りつつあったことも伝えています。
夏の部の1図で、改印は安政3年7月です。同じ揃物の「市中繁栄七夕祭」と並び、江戸の祭や行事を正面からではなく意外な角度から描いた図のひとつです。
描かれた 場所の 今
日枝神社は今も永田町にあり、山王祭は6月に行われます。神輿や山車が都心を練り歩く神幸祭は隔年の行事です。麹町一丁目は半蔵門の西側にあたり、皇居の濠に面した通りにはオフィスビルが立ち並んでいます。祭の日には麹町の辺りも行列でにぎわいます。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-384
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1471
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Sanno Festival Procession at Kojimachi Itchome (Kojimachi Itchome Sanno Matsuri nerikomi), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 糀町一丁目山王祭ねり込(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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