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名所江戸百景 玉川堤の花
画像:Art Institute of Chicago(作品ページ(新しいタブで開きます))(当サイトで縮小して掲載) CC0(新しいタブで開きます) 拡大して見る

名所江戸百景 ・ 42

玉川堤の花

めいしょえどひゃっけい たまがわづつみのはな

One Hundred Famous Views of Edo: Blossoms on the Tama River Embankment

甲州街道の宿場、内藤新宿を流れる玉川上水の堤に咲く桜並木を描いた図です。満開の桜の下を花見客が行き交い、上水の流れに沿って奥へと続く花の列が、新しい名所の華やぎを伝えます。

制作年
安政3年(1856)2月
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
名所江戸百景(全119図)
描かれた場所
内藤新宿(東京都)

作品について

左手前に、太い幹の桜の大木が白い花を広げ、その奥へ桜並木が上水に沿って連なっています。木の下の道には花見の人々が群れ、子どもの姿も見えます。右手には板塀に沿って人々が歩き、二階座敷から花を眺める客のいる茶屋が建ちます。右下には小さな橋が架かっています。

桜の白と幹の灰色、堤の緑、上水の白い流れが画面を斜めに分け、奥へ向かうにつれて並木が小さくなる遠近法で、花の列の長さを感じさせます。空は上が藍、地平近くが淡い紅に染まっています。

玉川上水は多摩川の水を江戸へ引いた上水で、内藤新宿のあたりでは堤の上を流れていました。宿場の人々が客を呼ぶために堤に桜を植えたものの、花が咲く前に取り払われたという話も伝わり、広重の描いた満開の並木は、名所になるはずだった姿だったとも考えられます。

春の部の最後の図で、揃物の中でも早い安政3年2月に出た一枚です。評判になりそうな名所を先取りして伝える、版元の思惑もうかがえる図とされます。

描かれた場所の今

玉川上水は今の新宿御苑の北側を流れていましたが、その辺りは暗渠となり、2012年に新宿区が「玉川上水・内藤新宿分水散歩道」として流れを再現しました。隣の新宿御苑は都内有数の桜の名所で、春には多くの花見客が訪れます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

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出典・参考

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