道路と 土手と 塀(切通之写生)
どうろとどてとへい
Road Cut through a Hill
作品に ついて
画面の下から坂道がせり上がり、道の上端がそのまま青空に接しています。左には石垣の上に白い塀が続き、右には草の生えた土手が切り立っています。手前の道には二本の長い影が横切り、乾いた土のでこぼこや小石、道ばたの草までが丁寧に描き込まれています。右下には署名と年記、左下にも署名が入っています。
本作は1915年11月、約10日をかけて描かれました。劉生はこの頃、西洋の古典絵画の影響から離れ始め、自然にじかに向き合おうとしていました。1913年から1917年にかけて代々木などに住んだ時期の作品です。劉生自身は本作について、土や草が土そのものの美しさをとらえていると述べています。劉生が独自の写実の様式を確立した作品で、風景画の代表作です。
翌1916年の第2回草土社展に「切通しの写生」の題で出品され、1919年の個展や、没後1930年の遺作展にも並びました。文化庁からの管理換で東京国立近代美術館の所蔵となり、重要文化財に指定されています。
描かれた 場所の 今
劉生は、当時住んでいた代々木の家に近いこの坂を描きました。JR代々木駅から西へ歩き、高速道路の下をくぐった先には「岸田劉生が描いた切通しの坂」と記した標柱が立ち、絵の場所を今に伝えています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立近代美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 OI0002
出典・参考
- 国立美術館所蔵作品総合目録検索システム 岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 文化遺産オンライン 道路と土手と塀(切通之写生)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 秋田魁新報【ぷらっとTOKYO】劉生、花袋も住んだ代々木(描かれた切通しの坂)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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