名所江戸百景 ・ 16
千駄木団子坂花屋敷
めいしょえどひゃっけい せんだぎだんござかはなやしき
One Hundred Famous Views of Edo: The Flower Pavilion on Dango Slope, Sendagi
作品に ついて
手前には池が広がり、岸辺に桜の木々と床几が並んで人々が花を楽しんでいます。中ほどを白と桃色の霞が横切り、その上の木立の丘に赤い壁の茶亭が二棟建っています。岩組みの間を石段が上り、小さな東屋も見えます。
桜の林を霞で包み、上下の景色を切り分ける構図です。霞の柔らかな色と、丘の緑や茶亭の赤が、花園の華やかさを伝えています。
団子坂の花屋敷は植木屋が開いた庭で、茶亭は紫泉亭と呼ばれ、高い所から眺めを楽しめたと伝えられます。千駄木から谷中、根津にかけては植木屋が多く、菊人形などの見世物でも知られていました。
春の部の第16図です。寺社や名所旧跡でなく、植木屋の庭という当時の新しい行楽地を取り上げたところに、揃物の幅の広さがうかがえます。改印は安政3年(1856)5月です。霞で景色を切り分ける手法は広重の得意としたもので、本図でも花の林と丘の茶亭を一画面にまとめるのに生かされています。
描かれた 場所の 今
団子坂は今も文京区千駄木の坂として残り、東京メトロ千駄木駅から西へ上っています。花屋敷の跡は残っていませんが、坂の上には森鷗外の住まい観潮楼の跡に建つ文京区立森鷗外記念館があります。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-334
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1939.1397
出典・参考
- Art Institute of Chicago: The Flower Pavilion on Dango Slope, Sendagi (Sendagi Dangozaka Hanayashiki), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 千駄木団子坂花屋敷(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 千駄木団子坂花屋敷(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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